子供の脳の発達についてその2 10歳までは心も体も脳も急速に発達する土台作りの期間

子供の脳について、その1の「子供にゲームは必要ない」では、子供の脳の前頭葉の発達の重要性と、脳を活性化させるために子供に何をさせればいいのかについてご紹介しました。

 

その1の記事はこちら☟

その1の記事を読んでいただければ、子供の脳の発達には前頭葉という部分がとても重要だということがわかっていただけたと思います。

さらに、こんなにも重要な前頭前野は、ゲームをしている間はほぼ使用しない状態となるということについても・・・

 

なので、子供にゲームを与える前に、ゲームの危険性について考えて頂きたいなと思います。

我慢ができない、キレやすい、思考力が弱くなるというリスクが大いにあるということを・・・

 

大人が乳幼児や子どもにゲームをやらせている場面を見かける場面って、どんな時でしょうか?

 

レストランなどで子どもがぐずり始めた時・大人同士がしゃべっていてぐずり始めた時

電車のやバス乗車中・自宅にいる時・・・

 

などでしょうか?

 

子どもが騒ぎ出すと迷惑がかかるから・・・

親がゆっくりしたいから・・・

子どもの泣き声がうるさい、ぐずられるとイライラする・・・

 

もしこれらであるなら大人中心の思考ですね。

子どもがいる以上、子ども中心で考えてあげたいものです。

 

無ければ無いなりに子どもは待つことも、我慢もできます。

手っ取り早い方を選択すれば、後にそのしわ寄せは返ってきます。

 

我慢ができない・・・

勉強ができない・・・

継続する力が無い・・・

集中力が無い子になってしまい・・・

 

「なぜできないの‼」と怒ってもできる訳がありません。

 

そうは急にはできません・・・

赤ちゃんからの積み重ねで全て出来上がっていくのですから。

何も無くても子どもは遊びをつくりだす能力をもっています、楽しみ方も考えれます。

その能力を奪うのも、広げるのも選択肢のある大人であることを忘れないでほしいです。

 

保育士とカウンセラー経験の中で、なぜ脳のことについて勉強したのかというとそれは私が勤めていた幼稚園も保育園も発達障害児を受け入れていたからです。

 

肢体不自由・視聴覚障害・成長ホルモン分泌不全性・発達障害(ダウン症・自閉症・アスペルガー症候群)などその子どもたちの指導計画を考える時に、その子の脳や体のことを詳しくわからなければ考えることができなかったからです。

 

またその保護者の方々がやっと入れる保育園に出会えたと感謝をされ、また大変申し訳なさそうにしているのです。

同じ子どもであるのに・・・成長していく権利はどの子も持っているのです。

 

学校で学んだのは健常児の発達が主であり、障害児については大まかな知識しかありませんでした。

今であればインターネットで大抵のことは調べることができますが、昔は本か講習会へ行くしかありませんでした。

 

脳についての講習会は医師・専門医向けのものばかりでしたね。

専門書は高くて一冊2-3000円以上でしたから、図書館で借りたりしていて・・・

 

勉強していく中でわかってきたことは、健常児にも通ずるということ・・・

でした。

 

身体的・発達的障害のある子どもへの保育の基礎は、ざっくり申し上げると脳幹・大脳辺縁系部分を刺激することで効果が期待できるのです。

 

手足の刺激 (マッサージ・指先あそび・裸足で土の上であそばせる・泥や水遊び)

脊髄をしっかりさせる(ハイハイを沢山させる・歩く・山など不規則なところを歩かせる・スイミング)

目と手の協応 (落とす・入れる・貼る・切る・合わす・取る・渡す・道具を使うなど)

栄養バランス、質の良い食事

お友達と沢山あそぶ

太陽を浴びる

生活リズムを整える・排泄訓練・質良い睡眠

 

健常児と一緒に過ごさせることで、

歩きたいなぁ・・・

走りたいなぁ・・・

緒にあそびたいなぁ・・

という意欲をださせることは他の何よりも重要だということが経験の中から強く感じました。

 

両親・保育士からのスキンシプ・愛情は言うまでもありませんね

実際にこれらを続けて効果がみられることができましたし、変化・成長がなかった子はいませんでした。

 

上記をみて気がついた方はいませんか?

 

これらは全て乳幼児の保育と共通していますよね。

赤ちゃんの発達段階を最初から丁寧に順を追って積み重ねていくことだったのです。

 

これが基礎の部分であり、その他はそれぞれの特徴に応じた保育がありたとえばダウン症・自閉症の子であれば、一目でわかりやすい指示を伝えられるように言葉や感情はわかりにくいため、次の行動を写真や絵などで伝えるなどがあります。

 

本の紹介  「ケーキを切れない非行少年たち」 宮口幸治

・恐喝・暴行・傷害・強制猥褻・放火・殺人など犯した少年、少女を法務技官として診察

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この本には、様々な事件を犯してしまった青少年達の脳について書かれていました。

 

医療少年院・少年院の子ども達に共通する特徴の中に認知機能の弱さ・基礎学力の低さ・感情統制の弱さ・人とのコミュニケーションが苦手などをあげていました。

 

この部分をコントロールしている脳は 『前頭前野』 です。

 

本を読み終えて、とても共感できましたし改めて赤ちゃんからの生活や食事、5感を使用した遊びの重要性を感じました。

心も体も脳も10歳までは急速に発達し、土台作りの期間となります。

 

子どもは与えられる側であり自ら選択できません・・・選択するのは親や関わる大人です。

どうか、多くの情報・知識を得て質の良い環境を子どもに提供していってください・・・

 

*おまけ*

息子は現在就活中なのですが、 面接でどのようなことを聞かれるのかと聞いたら幼少期から現在に至るまで何をしてきて、親の教育方針、休みの日は何をしていたのかどんな習い事をし、どんな遊びをしていたのか、どんな経験をしたことがあるのか・・・

それらを詳しく聞かれたそうです。

大手商社、保険会社、デベロッパー系など

さぁ、なぜそんな質問をする企業が増えているのでしょうか?

経営者の方ならばすぐにわかるかと思いますし、お父様ならばわかるんじゃないかぁ・・・