こんにちは。バンコクRENEスパ店長のトヨです。
今回は、食べ物の中で一番避けなければならない「小麦」についてお話しようと思います。
小麦を使った食べ物って、ケーキに、パンに、お菓子に、ピザに、タコ焼きに、お好み焼きに・・・と、どれもこれも美味しいものばかりです。
こんなに美味しいものを止めるなんて!!何を馬鹿なことを言ってらっしゃるの~?と思われる方も多いと思います。
けれど・・・・、小麦は100害あって1利なしと言われるくらい私達の身体に非常に悪さをしかけてくるのです。
とくに、リーキーガット症候群といって、腸に問題を抱えている方にとっては、症状を悪化させる原因になるのですぐにでもやめたほうが良いものになります。
ということで、今回は、いますぐ小麦をやめたほうが良いのかについてご紹介していきたいと思います。
とくに子供をお持ちのお母さん方には、常に意識してほしいのが小麦の成分である「グルテン」です。子供の腸内細菌の数は3歳でほぼ決まってしまうといわれています。なので、腸内細菌を作り出す腸に対して、悪さをしてくる「グルテン」は、子供にとって避けなければならない成分になるのです。
グルテンフリーって何?
「グルテン」という言葉は、よく耳にしますよね? このグリテンこそが「小麦」の主たる成分になるのですが、まずは、小麦の成分であるグルテンがどれほど体に悪いかについてお話していきますね。
グルテンとは、小麦に含まれる成分のことです。
正式には、小麦の中の「グリアジン」「グルテニン」というたんぱく質に水を加えた時にできるタンパク質のことをグルテンと言います。
「グルテン」という言葉は、ぐねぐねしたという意味の「グリュー」から来ています。
みなさんは、ホットケーキミックスでホットケーキを焼いたことはありませんか?
その際の跡片付けで、ホットケーキミックスを混ぜた容器や、粉を混ぜた泡だて器などを洗うとき、粉が容器にくっついて洗うのが大変だったという経験をしていませんか?
グルテンを食べると、ホットケーキミックスを使用した容器を洗う時のような状態が腸の中で起こっているのです。
その状態を想像するだけでも、グルテンはあまり身体によくないのではないか?と思いますよね。
「グルテンフリー」という言葉は、テニスの一流選手であるジョコビッチ選手が、体調に悩まされ成績もすぐれなかった時に、グルテンを断つという健康療法を行ったところ体調が回復し、素晴らしい成績を収めることができたことから、一気に有名になりました。
もともと、人間そのものが小麦を消化するのを苦手としており、日本人にも小麦の消化があまり得意でない人が一定数いると言われています。
さらに1%の人は、グルテンが身体に害を及ぼしてしまう人がいます。
セリアック病という病気であり、ジョコビッチ選手はこの病気であったと思われます。
セリアック病は欧米人に多いと言われており、腸の中でグルテンが過剰に反応してしまって、腸の壁に炎症を起こしてしまいます。そのため、吸収が悪くなってしまうのです。
小麦のグルテンはリーキーガットを引き起こす。
グルテンに対して、何のアレルギーもなく、特に問題もない人は小麦を摂取しても問題はないのですが、グルテンを胃で消化するのが苦手な人は、できるだけグルテンを摂らないようにしたほうがいいと言われています。
というのも、現在、私が改善しようと取り組んでいるリーキーガット症候群ですが、この症候群は腸の細胞と細胞の間に隙間を作ってしまうことにより、腸の中から消化されていない食物などが腸の外に漏れ出てしまうという症状を起こします。
この腸の細胞と細胞の間に隙間を作る物質が「ゾヌリン」というものであり、そのゾヌリンの原材料となるのが「グルテン」になるのです。
グルテンの成分である「グリアジン」が腸の細胞に働きかけることで、ゾヌリンが分泌されてしまいます。
腸の細胞と細胞の間の隙間をしっかりと閉じてくれているのが、「タイトジャンクション」とい強固なタンパク質であり、通常、このタンパク質が、細胞と細胞の間の隙間をしっかりと埋めてくれています。
ゾヌリンは、なんとこのタイトジャンクションを開いて、腸粘膜細胞の間を物がすり抜けられるようにしてしまうという、なんとも迷惑なタンパク質なのです。
なので、グルテンが胃でうまく消化できない人は、グルテンがそのまま腸に行ってしまうため、腸細胞に隙間を作るゾヌリンの材料となってまい、リーキーガットを引き起こしてしまう可能性が非常に高いのです。
そして、このリーキーガットがひどくなった状態が、セリアック病なのです。
日本人は、もともとお米を主食としてきたので、グルテンフリーにしても、小麦の代替品としてお米やトウモロコシなどを摂ることができるため、比較的グルテンフリーにするのは容易だと思います。
私も、パンが大好きでしたが、パンの代わりに白米とトウモロコシの蒸したものを食べるように変えました。
ただ、注意しないといけないのは、グルテン過敏症の人は、トウモロコシに対しても同じように過敏反応をする人がいることが2013年のセリアック病の研究結果で分かっています。
トウモロコシ由来のタンパク質が、小麦のグルテンと同じような反応を引き起こします。
また、トウモロコシに対しての過敏症を持っている人は、乳製品や肉にも注意を払う必要があります。
というのは、牛の餌にトウモロコシを使用しているケースが非常に多いからです。
さらに現代は小麦の品種改良が進んでいるため、50年前の小麦とは似ても似つかない小麦が市場に出回るようになっています。
現代の小麦は「フランケンシュタイン小麦」と言われているのを知っていますか?
人工的に遺伝子変異を起こして作られているので、そう呼ばれているんです。
特に台風が来ても倒れてしまわないように、丈が伸びないように遺伝子改良されている小麦のことを「ドワーフ(小人)小麦」なんて言われているんですよ~。この遺伝子組み換えに大量の化学物質が使用されているので、本当に危険なんです。
品種改良された小麦のグルテン量は、昔の小麦の何十倍にも増えているため、セリアック病なのど患者が現代社会に急激に増えてきている原因だともいわれています。
なので、今はスペルト小麦(古代小麦)を栽培する農家なども出てきています。
他にもあるグルテンを摂ることのデメリット
グルテンによる被害を防止するにはグルテンを摂らない。つまりグルテンフリーにするのがベストですが、特に意識してグルテンフリーにしなくても、和食中心の食事を摂っていれば自然とグルテンフリーを実践できています。
ただ、どうしてもパンが大好きでやめれない。ケーキも食べたい!! という人も多いと思います。
そういう人は、グルテン対策の1つとして、普段から腸内環境をしっかりと整えておくことが大切です。
腸内環境が悪い状態で、グルテンをどんどん摂ると、リーキーガットになる可能性だけでなく、アレルギーを起こす可能性があります。
というのは、腸内環境が悪いと、あのモチもちとしたグルテンが腸内で消化されにくく負担がかかるため、早く外に出そうとしてアレルギー症状が出やすくなってしまうのです。
なので、グルテンを早く消化してくれるように腸内環境を整えておく必要があるのです。
さらに、小麦の中のアミノペクチンAというでんぷん成分は、急激に血糖値を上げます。
一般的に小麦は一番血糖値を上げやすい食べ物だと言われているのです。
人は、加齢とともに糖を利用する能力が年々低下すると言われています。高齢の方は、料理が便利なので朝食を日本食からパン食に変えられる方が多いと言われていますが、このことは、身体にとってはとても悪い状況を招いていることになります。
特に、アルツハイマー型認知症になる人は、この糖分を使える能力が落ちていると言われており、さらにアルツハイマーが進行するにつれて、ブドウ糖を使える能力が半減してしまうと言われています。
なので、朝食はできるだけ、パン食から白米の日本食に変えることをお勧めします。
中毒性のあるグルテン。やめると禁断症状が出る人も
小麦は中毒性があるので腸活をするためには一番最初に取り組まなければなりません。
小麦の中に含まれる「ポリペプチド」というのは、エクソルフィン(モルヒネ様の物質)になり、脳内の報酬系を刺激する作用があります。
つまり・・・・、食べたたいという欲求を引き起こすのです。そのため、小麦はやめるのが大変だと言われています。
中には小麦を食べないようにすると、禁断症状を引き起こす人もいます。
それらの症状としては、
低エネルギー、吐き気、激しい欲求、うつ病、感情的な態度、落ち込み、怒りっぽい、頭痛
といったものがあります。
こういった症状が出ている人に対して、脳内モルヒネをブロックするナロキソンという成分を投与すると、小麦の報酬要求を抑えられ、さらに食欲も抑え、体重を減少させるという研究結果が出ています。
グルテンフリーは実践しても、普段の食事バランスを崩すことがない安全度の高い食事制限だと言われています。
小麦を使った食べ物は、どれもとても美味しいので、なかなか止めるのは辛いかもしれませんが、できれば毎日の食生活の中で、少しずつ減らしていくことをお勧めします。