牛乳・乳製品をやめてみよう!!嘘の牛乳神話に騙されないで

私の年齢の世代は、小さい頃から「牛乳は体に良いからたくさん飲みなさい」と言われて育ったものです。

けれど今や、牛乳農家の人でさえも

「みなさんは牛乳が体に良くないと知っていると思いますので、品質の良い牛乳をどうか嗜好品としてたまに飲んでみてください」

なんて言ってしまうほど、牛乳が体にはあまり良くないと言われるようになりました。

これって本当なんでしょうか?

はい。残念ながら本当なんです。

では、なぜ良くないのか?

今回は、牛乳、そして牛乳で作られた乳製品が体によくない理由についてご紹介したいと思います。

乳製品が身体に良くないとされる3つの理由

乳製品が体に良くない理由は次の3つになります。

① 牛乳は日本人の身体にあっていない(分解する酵素を持っていない人が多い)

② 牛乳を飲むと身体のミネラルとホルモンバランスが崩れてしまう。

③ 牛乳はミネラルバランスが悪いので、飲み過ぎると逆に骨が弱くなってしまう。

この3つの理由について、順番に説明していきたいと思います。

牛乳が体に悪い理由1つ目 ★ 牛乳は日本人の身体にあっていない

理由の1つ目は、

そもそも牛乳は日本人の身体にはあっていない

ということが言われています。

日本人の身体にあっていないというのは、詳しくいうと

① 牛乳の成分であるカゼインが甲状腺疾患のある人に問題を起こす

② 日本人の7~8割が牛乳の成分である乳糖を分解する酵素を持っていない

ということになります。

この2つのことを説明する前に、日本人と牛乳の歴史を見ていきたいと思います。

日本人と乳製品の歴史

日本の古墳時代(3末~7世紀)や平安時代の貴族の間では、

醍醐(だいご)、酪(らく)、蘇(そ)

といったヨーグルトやバターのような乳製品が使われていました。

奈良県では、こういった古代の料理を再現しているレストランもあり、そのメニューの中には乳製品らしき料理もあり、人気を呼んでいるのですが・・・・

実は平安時代以降、乳製品は全く食べられなくなり、今では平安時代などに食べられていた乳製品の製法については不明な状態なのです。

その後、江戸時代に来日した宣教師のクラッセという人が、

「日本は牛乳を飲むは生き血を吸うがごとしとして敢えて用いず」

という言葉を残しています。

どういう意味かといいますと、

「当時の日本人にとって牛乳を飲むことは、生き血を吸うぐらい気持ちが悪いことだった」

という意味になります。

つまり、日本人は千数百年の間、牛乳や乳製品とは無縁の暮らしを営んできた民族だといえるのです。

そのため、長い年月に亘って牛乳を飲み続けた地域の人達が持つ、牛乳の成分でアレルギーを起こしたり、分解する酵素を持たなくなってしまった人が多く、そのため牛乳は日本人の身体にはあっていないといえるのです。

牛乳を分解する酵素(ラクターゼ)を持たなくなった日本人

牛乳には、カゼインというたんぱく質が含まれています。

このカゼインは、消化器系のトラブルや甲状腺機能のトラブルを持つ人には非常に関係があるたんぱく質になります。

カゼインは、甲状腺のホルモンや甲状腺で作られるホルモンと形がとても良く似ているのです。

カゼインが血液の中に入ると、人体では「抗体」というものが作られます。

抗体というのは、自分とは違った遺物等が体内に入ってきたときに、そのたんぱく質に反応して、身体から追い出そうとするときにできる対抗物質のことなのです。

カゼインの抗体は、甲状腺ホルモンなどと形が似ているため、カゼインが入り込んでくると身体の中の抗体がカゼインを攻撃しないで、間違って甲状腺を攻撃してしまう場合があるのです。

そのため、甲状腺の疾患などを持っている人は、完全に乳製品を摂らないようにするべきだとされています。

外国のデータになるそうですが、グルテンに問題を持つ人の約50パーセントが、カゼインに対しても問題を持っていると言われています。

さらに、これも欧米の研究データになるそうですが、自己免疫性の疾患(アレルギーに代表されるように免疫細胞が暴走して自分の細胞を傷つけてしまう疾患)を持っている人の90%が何らかの形で乳製品のアレルギーを持っていることが分かっているそうです。

他にも乳製品を摂ると

・皮膚ががさつく・乾燥するようになった

・脚がうっ血する、むくむ

・ニキビがひどくなる

・不安感とかうつなど精神的な症状がでる

といった症状が出る人は、乳製品のアレルギーを持っている可能性を疑ってみてください。

日本人は乳糖を分解することができない人が多い

牛乳の成分の中に「乳糖」というたんぱく質があります。

動物の乳の中には、

ラクトース(乳糖)とラクトースを分解する酵素であるラクターゼが含まれているのですが、日本人の7~8割の人が、乳糖を分解するラクターゼを持っていないのです。

乳糖が胃で分解できないと、そのまま腸に運ばれてしまいます。

そのため腸内では乳糖は分解できないまま乳糖の形で存在することになるのですが、これが腸内細菌の中の悪玉菌の大好物であり、そのため乳糖が餌となり腸内で悪玉菌が一気に増えることになってしまうのです。

するとどうなるかといいますと・・・

お腹がゴロゴロ鳴る

お腹が膨れて苦しい

ガスが溜まる

便に粘液が混ざる

下痢になる

といった消化不良の症状が現れます。

乳製品を摂った時に上記のような症状が出る人は、乳製品をうまく分解できていないというサインであり、そンな人はラクターゼを持っていない可能性がとても高いと言えるのです。

では、当然動物である人間の母乳の中にもラクトースは含まれているはずだから、母乳を飲んでいる赤ちゃんはどうなの?という疑問がわきます。

実は・・・赤ちゃんはラクターゼをちゃんと持っているため、母乳を飲んでもラクトースをちゃんと分解することができるのです。

離乳して固形の物を食べ始めると、赤ちゃんの体内でラクターゼはつくられなくなると言われています。

また、ヨーロッパ人の9割は、人類の歴史的にずっと乳製品を摂取してきたので、ラクターゼを持っているため、乳製品を摂っても何の問題もないそうです。

自分の身体が牛乳にあうかどうかテストをしてみましょう

では、自分の身体が

カゼインのアレルギーを持っているのか?

乳糖を分解する酵素であるラクターゼを持っているのか?

それを調べるのにはどうしてらいいのでしょうか?

これは、簡単な方法で自分で確認することができます。

4週間、乳製品を摂るのを止め、4週間経ったら再び乳製品を摂取してみる

という方法です。

この方法で、再び乳製品を摂取したときに体に変調がある場合は、乳製品とはあまり相性がよくないと考えていただいた方が良いと思います。

ただ、アレルギーなどがある人や自己免疫疾患がある人でも摂っても大丈夫な安全なバターがあります。

それがグラスフェットバターの「GHEE(ギー)」です。

バターの成分からカゼインや乳糖が取り除かれたものであるため、反応を起こしにくい

のです

私は、このバターを毎朝、ブラックコーヒーの中に入れて飲んでいます。

これも私が腸のことについて学んでいるスクール講師の大腸外科医ドクター石黒先生のおすすめのチョイスなのですが

ブラックコーヒーの中に

大匙1杯のギーバター、

100%カカオチョコレート1切れ

シナモン

を入れています。

牛乳が体に悪い理由2つ目 ★ 牛乳を飲むと身体のミネラルとホルモンバランスが崩れてしまう

では、次に牛乳が身体に悪い2つ目の理由について説明します。

2つ目の理由は、

牛乳を摂るとミネラルとホルモンバランスが崩れてしまう

ということです。

昔から、牛乳が体に良いと思われてきた原因には

カルシウムの量が非常に豊富なので骨を丈夫にする

と考えられていたからだと思います。

けれど、ここが大きな問題点なのです。

実は、カルシウムはマグネシウムと一緒にバランス良くとる必要があるのです。

言い換えれば、カルシウムを吸収するためにはマグネシウムが必要だということです。

ところが、牛乳はカルシウムとマグネシウムのミネラルバランスが非常に悪いのです。

通常、カルシウムとマグネシウムの理想的な割合は、2:1だと言われています。

しかし・・・

なんと牛乳は、カルシウム10に対して、マグネシウムは1の割合しか含有していないのです。

カルシウムとマグネシウムは共同で働いて、心臓や血管の健康を保ってくれるため、牛乳は身体にとってミネラルバランスを崩す良くない飲み物と言えるのです。

さらに、牛乳には子牛を育てるための成長ホルモンがたくさん含まれています。

そのため牛乳と摂りすぎると、成長ホルモンの過剰摂取になってしまい、身体全体のホルモンバランスも崩してしまうのです。

さらに、成長ホルモンを過剰に摂取しすぎると、甲状腺に負担がかかるとも言われています。

また、牛乳は脂肪酸も多く含みます。

脂肪酸を多く摂取すると、動脈硬化を引き起こすリスクが高くなると言われているので、牛乳の栄養は身体に良いどころかリスクの方が大きいのです。

牛乳が体に悪い理由3つ目 ★ 牛乳を飲みすぎると骨が弱くなる

これには、

「そんなわけないでしょう!!昔から牛乳は骨を強くする飲み物の定番として重宝されてきたはず」

だと反論されるかもしれません。

けれど、これもすでにしっかりとしたデータが出ており、牛乳を飲み過ぎると反対に骨が弱くなってしまうのです。

先ほど説明しましたが、骨を作るのに必要なカルシウムというミネラルですが、このカルシウムを体内に吸収するには、マグネシウムやその他のミネラルが必要です。

カルシウムとマグネシウムの関係は、材料と作る人だと思っていただければいいと思います。

マグネシウムという一人の人が骨を作るためには、カルシウムという材料2個が必要だと考えてください。(カルシウムとマグネシウムの理想比率2:1)

ところが、実際には、牛乳の中に含まれているカルシウムとマグネシウムの比率は10:1なので、いくらカルシウムが多くても、作り手のマグネシウムが一人しかいないのでは、丈夫な骨を作ることができません。この計算だとあと作り手が4人必要になってくるのです。

ということで、牛乳を飲んだからと言って骨を丈夫にすることはできない!ということをまず最初に断言させていただきます。

そして、さらに・・・・

牛乳は骨を丈夫にすることができないどころか、飲み過ぎると反対に骨を弱くするということもわかってきています。

牛乳は動物性たんぱく質になるのですが、動物性たんぱく質は摂りすぎると身体を酸性に傾けてしまうという特徴があります。

身体が酸性に傾くとどうなるかといいますと・・、アルカリ性に戻そうとする働きが身体の中で起こります。

このアルカリ性に戻す時に、必要となってくるのが、カルシウムなのです。

カルシウムは身体の中ではどこに蓄えられているか知っていますか?

そうです。骨の中ですよね~!!

私たちは、カルシウムが必要な時、骨の中にあるカルシウムを骨を分解して作り出そうとするのです。

そのため、骨がもろくなってしまうという結果になるのです。

現代の牛乳はあまり質が良くない

ということで、牛乳、そして牛乳からできた乳製品が体にはあまり良くないという理由を紹介してきました。

さらに、付け加えると・・・・

現代の牛乳は、質がかなり悪くなっているのです。

牛乳パックの外側に描かれたイラストなどは、牧場で牛さんが放牧されているのどかな絵が多いと思いますが、実際のところ、日本では9割の牧場で、牛さんはつなぎ牛舎で育てられています。

つなぎ牛舎とは、生まれた時から死ぬまで、ずっと牛舎の中につながれて育てる飼育方法のことです。

北海道でも5~6軒の牧場でしか、放牧飼育されていないのが現状です。

また、与える餌も安価な遺伝子組み換えのトウモロコシなどを与えられ、病気になると抗生物質をガンガンに飲ませられるのです。

狭い牛舎で繋がれた生活によるストレス

遺伝子組み換えの質の悪い餌

こんな状況で育った牛さんから取れる牛乳は、果たして良い牛乳と言えるでしょうか?

牛乳のことを「白い血液」と言う人がいます。

それほど、牛の健康状態で牛乳の質は変わってしまうのです。

そういった現状をしっかりと認識しながら、もしあなたが乳製品との相性が良い方であるとしたら、しっかりと良い牛乳や乳製品を選んで摂取してほしいと思います。

また、乳製品に対するアレルギーや合わない人は、基本的には乳製品を摂るべきではないということがわかっていただけたでしょうか?