「ウンチ」の色や形から腸内状態をチェックしよう!

前回、「便秘と下痢は様々な病気の症状なので、腸が発信しているSOSサインに気が付いてください」ということで、便秘や下痢の他、腸が発信しているSOSサインについてご紹介しました。

便秘や下痢は、精神的なストレス、暴飲暴食、冷え、加齢、感染症など、日常のあらゆる問題を原因として起こります。

それだけに、腸のトラブルは軽視されがちな部分があり、そこに潜んでいる重大な病気等を見落としてしまうケースも多々あります。

本当は、自分のウンチの状態を毎日観察して、腸が不健康のサインをだしていないかということを確認していただきたいくらい、腸の不調というのは私達の身体全体に影響を与える重要な臓器になります。

実は、自分のウンチの色や形を観察することで、普段は見ることのできない腸内の状態をチェックすることができるんですよ。

今回は、腸の健康・不健康の印である「便」について、紹介していきたいと思います。

便の状態をチェックしよう!

理想的なウンチの状態は、下の図にあるようにバナナの形をして、やや黄色っぽい茶色の便です。
この状態のウンチは、腸内細菌のバランスや腸内で消化・吸収するスピードのバランスも正常ということになります。

便の黄色さは、消化液を構成する「胆汁酸」の色です。

腸内での通過時間が長くなると、どんどん水分が吸収されていき、胆汁酸が濃くなってしまいます。便秘の状態で排泄されたウンチが黒くなるのは、そのためです。

逆に腸内での滞在時間が短くなると、水分吸収の時間が少なくなり、黄色が薄まった軟便や下痢のような状態になります。

また、大腸に出血があると赤いウンチ、胃や十二指腸に出血があると黒いタールのようなウンチになります。

白いウンチが出ることもあって、それは十二指腸やすい臓、胆管にがんができることで、胆汁の出口がふさがって胆汁が出なくなるために白くなります。

便秘と下痢が起きるメカニズムを知ろう!!

便秘と下痢は、様々な病気のSOSサインとしてはもちろんですが、精神的なストレス、暴飲暴食、冷え、加齢、感染症など、日々のあらゆる問題を原因として起こります。

この便秘や下痢は、いったい腸内においてどのようなシステムで起こっているのでしょうか?

まず食物は口腔で嚙み砕かれ、唾液とともに胃に入り、強い酸性の胃液でドロドロに溶かされます。

胆のうから胆汁、膵臓からすい液が分泌。これらの液体を合わせると1日で約9リットルに及びます。この後、小腸で7リットル、大腸で2リットルが吸収されますが、便を生成するのは大腸になります。

大腸のぜん動運動、便からの水分吸収、腸からの水分分泌という3つのはたらきが、便の状態を左右します。

ぜん動運動が活発だと、便の滞在時間が短くなって水分吸収が不十分になります。

逆にぜん動運動が鈍くなれば、水分吸収が進み、腸からの水分分泌も低下することで、便秘を引き起こします。

老化は腸かから始まる!!

60歳を過ぎると、腸内細菌の組成が変化するため、悪玉菌が増加して、善玉菌が急激に減少してしまいます。

とくに問題なのは、悪玉菌のなかでも有害な物質を作る細菌種が増えることです。

腸内細菌が生み出した有害物質が、迷走神経や血管、リンパ管などを通って体のあらゆる場所で問題を引き起こす原因となるのです。腸内のすぐれたネットワーク機能が、加齢とともに逆に仇となってしまうのです。

たとえば、腸内の環境が悪化してくると、勢力を増す細菌に「アリアケ菌」という細菌がいます。

このアリアケ菌は、消化液を構成する胆汁から「二次胆汁酸」という有害物質を生み出します。

これが発がん性物質につながることがわかっています。門脈という腸と肝臓をつなぐ血管からその物質が肝臓に入ってしまうと、肝臓がんを引き起こす原因になるのです。

このほかにも、認知症やパーキンソン病、うつ病などの原因となる毒素を生み出したり、肌を劣化させたり、有害なガスを発生されたり、様々な悪さをする狂暴な悪玉菌が加齢とともに増えてきます。

老化は腸から始まるのです!!

加齢による腸内細菌の組成の変化は、小腸の吸収力の低下も関係しています。小腸で吸収するはずの栄養素が大腸に流れ込み、それを餌に悪玉菌が増殖するのです。このことも病気や不調を引き起こす原因になっています。

60歳を過ぎた方は、自分の腸を大切にして腸内環境をベストに保つ習慣を是非持っていただきたいと思います。腸内環境を整えることで、その先の人生を健康で豊かなものにすることができるだけでなく、5歳、10歳と若がえることも十分に可能ですよ~!