ファスティングって何?
腸内環境改善(腸活)とダイエットについてこのサイトの関連記事を読んでくださった方は、腸活にもダイエットにも「インスリン抵抗性」と「レプチン抵抗性」を改善しなければ、絶対に改善の第一歩は踏み出せないことを知っていただけたと思います。
では、どうやったら、インスリン抵抗性とレプチン抵抗性は改善できるのでしょうか?
この2つを改善する方法は、ファスティング(断食)です。
ファスティングと聞くと、お坊さんが何日も飲まず食わずの状態で座禅や瞑想をする断食や、イスラム教のラマダンをイメージされる方が多いのですが、これらとは全く異なります。
ファスティングとは、必要な水分、ミネラルは摂取しながら、消化に必要な固形物の摂取を控えることで腸管の安静をはかる行為です。
場合によって、固形物ではない形でタンパク質、脂質を摂取しながら行うので、栄養不足には陥りません。
ただし・・・・ファスティングの間、糖質は摂りません。
インスリンは糖質により誘導されるために、糖質が入ってしまうたびにインスリンが分泌されてしまいます。
ファスティングを成功させるには、糖質が入らない時間をどれくら維持できるかがカギとなるのです。
そのため糖質をカットした際の初期には、体のだるさ、手足のしびれ、気力の低下などが起こります。
そのため、糖質をカットするとすぐに糖質を補給したいと感じます。
実際、私はファスティングを開始すると、おはぎやようかん、パンケーキやアイスクリーム、お好み焼き、タコ焼き、パスタ、ラーメンなど、糖質を含む食べ物のことばかり考えてしまいます。
この糖質を補給したいという感覚は「渇望症」と呼ばれます。
この渇望症の状態を乗り越えるためには、約5日間、糖質を制限する必要があります。言い換えると、多くの糖質制限ダイエットは、5日以内に失敗に終わります。
体のメカニズムを理解せずにファスティングを行うと、2日以内に体の変調を感じて継続できなくなります。
私も、この変調にはかなりびっくりしましたが、事前に体のメカニズムについて勉強していたので、乗り切ることができました。
糖質というのは体にとって中毒物質であり、食べないと禁断症状が出るということを、自分の身を持って体験することができました。
また、ファスティングは、ある短期間集中的に行って終わり、それが終わってしまえばもとの生活にすぐに戻る・・・
といったやり方だとファスティングのメリットを十分に享受することはできません。
定期的に可能なら毎週、毎日何らかのファスティングの要素を日常生活にとりいれることができれば、体重が増加することも、お腹に脂肪がつくことも、体調の悪化がおこることも予防できるのです。
ファスティングは食事を食べない断食とは違います。
体の癒し効果を導くために必要な栄養素はいれながら行っていく必要があるのです。(ここ、すごく大切です!!)
ファスティングのメリットについて知ろう !!
最初に、ファスティングをすると起こる禁断症状についてお話してしまったので、「私には絶対にファスティングなんて無理!」と思ってしまわれた方も多いと思います。
確かに・・・ファスティングを始めた3日間くらいは、とても辛いです。
今まで経験したことがないくらいの体調の変化を感じます。
けれど、それ以上に、ファスティングをするこにより得られる効果はすごいものがあります。
あなたの体は、ファスティングをすることで間違いなく変わります。
ということで、悪い話の後は良い話ということで、これから、ファスティングの効果についてご紹介したいと思います。
腸内環境改善、ダイエットの効果だけでなく、アンチエイジング効果も高く、こんなにお金がかからない健康&美容法は他にはありませんよ~。
メリットその1 脂肪燃焼の促進
ファスティングをすると、私達の体は食べ物から摂取するエネルギー源がなくたなるため、その代替燃料を見つける必要がでてきます。
それは、まず最初にグリコーゲンと呼ばれる肝臓や筋肉に貯蔵された糖を燃やすことから始まります。
以前にもご紹介したことがあると思いますが、糖質の貯蔵庫はとても小さいのです。(約2000キロカロリー) そのため、私たちのグリコーゲン貯蔵庫が下がるにつれて、私たちの体は燃料のために脂肪を燃やし始めます。
そのエネルギー源は、みなさんも良く耳にするケトン体というものです。 ケトン体は脳を含む全身でエネルギー源となります。 ということで、ファスティングのメリットその1としては、ケトン体をエネルギー源として使う必要性が出てくるので、ケトン体を作り出す脂肪が燃える始めるのです。
メリットその2 エネルギーレベルの向上
ファスティングに反応して体がケトンを燃料として使用はじめると、多くのエネルギーとメンタルが爽快になることに気づきます。(自分の体がすごく健康体だと感じる瞬間です~私の感想です)
これは脂肪燃焼によるエネルギー効率の向上によるものです。
メリットその3 腸のストレスを除去する
消化は非常にエネルギーを必要とします。
実は、私達が1日に使うエネルギーというのは、ほとんどが消化のために使われているんです。
そのため、私たちの体は・・・・・私たちが食べるたびにエネルギーを使わなくてはいけないということなのです。
食べることでエネルギーを使わないファスティングは腸からストレスを取り除き、腸自身の修復も可能にします。
今まで食べることに使っていたエネルギーを、脳細胞、関節組織を含む全身の組織、免疫系などの改善にまわすことができるようになるのです。
メリットその4 オートファジーの刺激
オートファジー(Autophagy)という言葉を聞いたことはありますか? 予防医学では良く効く言葉になるので、覚えておいたくださいね。
オートファージとは
細胞の損傷した部分や異常な細胞を分解して、リサイクルするシステムのこと
です。
オートファージーが刺激されると、再利用された原料を使用して新しい健康な細胞を造る、損傷を受けた部位の修復が亢進していきます。
メリットその5 遺伝子修復メカニズムの改善
「少食は最高のアンチエイジング」「長生きしたいなら食べるな」と言ったような文言を、最近とても良く目にします。
同じような内容のことを書いた、専門家の著書もたくさん発売されています。
このことは研究データーで示されており、「飢饉や食料不足の時期には細胞の寿命が延びる」ことが実際にわかっています。
絶食は、特定の遺伝子修復メカニズムに作用することによって細胞の若返りを促進します。
修復メカニズムの導く主なホルモンは、ファスティングをすることで誘導されるヒト成長ホルモン(HGH)です。
なので、ファスティングはアンチエイジングホルモンとも言われているヒト成長ホルモンを誘導するため、若返ることができる!!と言うのも間違いではないのです。
メリットその6 幹細胞の刺激
幹細胞とは、何度でも細胞分裂をすることが出来る全能の細胞です。
そのため、最近は幹細胞を使用したアンチエイジング化粧品などもとても人気がありますよね~
ファスティングはこの幹細胞の出現を誘導し、私たちの体に非常に若々しい細胞を与えることができます。
すなわちファスティングは損傷した体の修復働きかけるため、若返りが可能ということになるのです。
メリットその7 炎症の改善
ファスティングは多くの研究で炎症を軽減することが示されています。
体内の炎症性遺伝子の活性や炎症性ホルモン(サイトカイン)の数を減少させる効果があります。
ファスティングは、体内の炎症を軽減するための最も強力な栄養戦略になります。
メリットその8 インスリン感受性を改善
インスリンは糖を細胞内に導くホルモンです。
それと同時に脂肪細胞のなかに脂肪を溜め込む指令も出します。
インスリン感受性(インスリン抵抗性)が増悪すると、インスリンの量が増えてしまい結果的に脂肪が増加します。
インスリンはまた炎症を起こす遺伝子を活性化します。
インスリンの感度が改善すれば脂肪の蓄積、炎症の改善が図れます。
メリットその9 慢性疾患のリスクを減らす
炎症レベルを下げると、私たちの遺伝子に影響を与えて、体のすべてのシステム、組織、細胞にとってより良い状態を維持できます。
それによって、慢性疾患のリスクを大幅に減らし、慢性疾患を治療している人の状態を改善する助けになります。
メリットその10 食物との関係の改善
私たちは、普段何も考えずに食事をしています。
そして砂糖、炭水化物、乳製品、その他の渇望に苦しんでいます。
この渇望は精神的、感情的なものであり、必ず克服することができます。
またファスティングは食べ物の存在に対してもっと感謝できるようになります。
メリットその11 メンタルの改善
脂肪分解が進むにつれて、ケトンが体内で上昇します。
ケトン体が脳で消費されるようになると、ほとんどの人は気分の改善、頭がすっきりとし、創造性を発揮します。
多くの人は、3~4日経過後のファスティングのピーク時に最も生産的になると感じます。
メリットその12 精神世界、直感の向上
ファスティングは、歴史的に意識を高め、私たちの世界の創造主とのより深い関係を経験するための方法として使われてきました。
さらに、ファスティングは私たちが感情的な衝動を防ぎ、人生のより良い決断をする直感に焦点を合わせていくスピリチュアルな側面も磨きます。